おやつとむし歯

こんにちは🌻
大垣ひまわり歯科 保育士の北山です
子どもたちにとって「おやつ」は一日の中での小さな楽しみです。
栄養補給の役割もあり、成長期には欠かせないものです。
しかし、摂取の仕方によっては虫歯のリスクを高める原因にもなります。
今回は、おやつの内容や時間がむし歯に与える影響、そして保育現場で行っているおやつのとり方についてご紹介します。
⚪︎むし歯はどうしてできるの?
むし歯は 「細菌」「糖質」「歯の質」「時間」 の4つの要素が重なって起こります。
お口の中には、ミュータンス菌をはじめとするむし歯の原因菌がすんでいます。
・菌は食べ物や飲み物に含まれる”糖質(砂糖など)”を分解して、酸をつくります
・この酸によって歯の表面(エナメル質)が溶ける現象を脱灰といいます
・だ液には歯を修復する 再石灰化(さいせっかいか) の働きがありますが、何度も糖分を摂ると修復が追いつかず、むし歯へと進んでしまいます
つまり、お口の中のバランスが崩れることで、むし歯ができやすくなるのです。
⚪︎おやつの「内容」とむし歯の影響
おやつに含まれる「糖の種類」や「粘着性」は、むし歯のリスクを左右します。
・砂糖が多いもの
キャンディ・チョコレート・ジュースなど
→ むし歯菌(ミュータンス菌など)が酸を作り、歯の表面(エナメル質)が溶けやすくなります
・酸性が強いもの
レモン・キウイ・グレープフルーツなど
→レモンなどのすっぱい果物(酸性が強い果物)は、虫歯のリスクを高めます
・歯にくっつきやすいもの
キャラメル・グミ・ビスケットなど
→ お口の中に長く残り、歯の修復(再石灰化)が追いつきにくくなります
・むし歯のリスクが比較的低いもの
チーズ・小魚など
→ 栄養もとれ、歯への負担が少ないです
小魚は、喉に詰まる危険性があるため、食べ終えるまで注意して見守ることが大切です
5歳頃や歯が生え揃っていれば、安心して与えることができます
⚪︎おやつの「時間」とむし歯の関係
むし歯予防の大きなポイントは「だらだら食べをしないこと」です。
・食べるたびにお口の中は酸性に傾き、脱灰が始まります
・だらだらと長時間食べ続けると、歯が再石灰化する機会が失われます
→おやつやジュースは時間を決めて短時間で食べることが、むし歯予防に繋がります
⚪︎保育現場でのおやつのとり方の工夫
園では、子どもたちのお口の健康を守るために次のような工夫を取り入れているところもあります。
・おやつの時間を決めて提供
→だらだら食べを防ぐために、毎日決まった時間におやつを出している
・内容は栄養のあるもの中心に
→おにぎりや果物など、腹もちが良く栄養があるものを取り入れる
・飲み物はお茶や水、牛乳にする
→ ジュースや甘い飲み物は避け、お茶や水、栄養補給として牛乳を出す
・食べた後はうがいや歯磨きをする
→ 年齢に応じてうがいや歯みがきを行い、口の中を清潔に保つよう工夫している
〜ポイント〜
1.おやつは1日1〜2回、時間を決める
2.砂糖を使った食品は食べる回数を少なくする
3.食べたあとはお茶やお水で口をすすぐ
4.寝る前のおやつは避ける(夜はだ液が減り、むし歯リスクが高まります)
お子さんが楽しくおやつを食べながら、健康な歯を守れるようにすることが大切です。
保育現場では、栄養バランスや食べる量、時間帯などを工夫しながら、むし歯になりにくい環境づくりを心がけています。
ご家庭でも食べ方次第でむし歯予防ができますが、虫歯になる原因はおやつだけではありません。
歯質が弱いと、気をつけていても虫歯になりやすい子もいます。
そのため、歯科医院ではフッ素塗布などを通して歯の質を強くするサポートも行っています。
ご家庭での工夫と歯科でのケアを組み合わせて、お子さんの健康な歯を一緒に育んでいきましょう!
【予防歯科・ホワイトニング】
大垣市・垂井町スグの歯医者
大垣 ひまわり歯科
保育士/北山